弁護士 斉藤耕平

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相続と遺言書⑴

更新日:2015.8.20

相続で意外と悩ましいのが、遺言書に関わる問題です。

 

以前のブログで、ご自身の死後、財産をどのように分けるかは本来その方の自由なので、遺言書を作って死後の財産の帰属についてしっかりと意思表示をするべきだ、と書きました。

問題は、その作り方です。

 

これまでの経験上、遺言書をご自身で作っている方が相当数いらっしゃいます。個人的には、あまりおすすめできません。

 

理由のひとつ目は、ご自身の意思が必ずしも正確に反映されない可能性があるからです。

民法上、遺言書をご自身で作成することも当然に認められていますが(「自筆証書遺言」といいます)、法律で決められた要件をひとつでも満たしていないと、遺言書は無効になってしまいます。また、中身があいまいな書き方になっていると、死後に相続人が遺言書を見たときに、どう分けていいのかわからず、遺言書を作っても結局トラブルになってしまうケースもあるのです。

 

理由のふたつ目は、相続人の間で遺言書の有効性が争われる余地を多く残してしまうからです。

自筆の遺言書があるケースでは、かなりの割合で、相続人の中から、「親は認知症だったから、こんな遺言書が作れるはずはない」とか、「きょうだいのひとりが親をだまして書かせたものだ」といった、遺言書がご自身の本当の気持ちに添った内容になっていないと主張されることがあります。これでは、せっかく自分の意思で遺言書を作っても、トラブルを回避しようとした意味が無くなってしまうでしょう。

 

理由のみっつ目は、自筆証書遺言の場合、裁判所の「検認」という手続を踏まなくてはならないからです。具体的には、遺言書を保管している人は、遺言書を作った方が亡くなった後、遅滞なく、家庭裁判所に検認手続の申立てをしなければなりません。その後、期日が決められて、相続人の立ち会いのもと、裁判所で裁判官が遺言書の中身を確認する手続きが行われます。

これをしなかったからといって遺言書が無効になってしまうわけではないのですが、検認手続きをしないで遺言書を開封したり、遺言書の内容を執行したりすると、法律上、5万円以下の過料に処せられることになっています。相続人が平日にひとつの裁判所に集まる必要があるなど、手続的にもたいへん面倒です。

 

このように見てくると、よっぽどの理由がない限り、自筆で遺言書を作ることにはかなりのリスクがあります。私は、遺言書を公証役場の公正証書のかたちで作成する(「公正証書遺言」と言います)ことを強くおすすめします。公正証書の場合、検認の手続は不要になりますし、形式的なミスや、後からその内容を争われるリスクも大幅に軽減されます。多少の手数料はかかりますが(通常数万円程度)、自筆の遺言書に伴うトラブルを回避できると考えれば、じゅうぶん割に合うと思います。

 

弁護士が携わり、ご相談者の気持ちを最大限反映する遺言書の内容をアドバイスさせていただいたり、遺言執行者として責任を持って遺言書の内容を実行するお手伝いをすることもできます。

ぜひ、ご相談ください。

 


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