弁護士 斉藤耕平

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安保法制⑵

更新日:2015.9.24

連休が明けて、久々に更新します。

 

安保法制が成立しました。

私は反対の立場ですが、法制の成立を評価する方々もいます。そのことは、安倍政権の支持率が現在も40%を維持しているとの報道にも現れています。

 

賛成の立場と反対の立場で何が本質的に違うのだろうと考えたときに、それは「憲法」に対する評価にあるのではないかと思いました。

 

賛成意見は、主に現実の国際情勢、安全保障に基づく必要性を重視しています。現実に国民の安全を確保する必要があるのだから、憲法の解釈はある程度柔軟に考えるべきだ、という意見だと思います。

一方、反対意見は、立憲主義国家である以上、憲法の範囲内でしか法律は作れず、件の安保法制は憲法解釈で許される範囲を逸脱しているから許されない、というのが主な立論です。

 

今回は、焦点となる憲法の条文が9条だということで、議論がとくに先鋭化してしまっているのが残念ですが、法律家の視点でみるかぎり、今回の安保法制を現在の憲法解釈から導き出すことは無理があると言わざるを得ません。これは、多くの憲法学者や弁護士会などが意見を述べているところですし、客観的に見ても法律家の一般的な意見だと思います。

 

そうすると、「いくら必要性があっても、憲法が認める範囲を超えてしまう法律を作ることはできない」という理屈をどうみるかが、結局のところ、賛成と反対の意見を分けているのではないかと思います。

 

 


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