ブログ記事一覧
更新日:2015/9/8
子のいる夫婦が離婚する場合、親権者となる者に対する養育費の支払いの合意がなされることが一般的です。養育費を親が分担する法律的な根拠は扶養義務にあります(民法877条)。親子の身分関係によって生じる義務なので、親権の有無や同居の有無は無関係です。過去の統計によると、母が親権者になる割合はおよそ8割程度ということですので、多くは、父が母に対して養育費を支払っ ... 続きを読む更新日:2015/9/3
「探偵ガリレオ」シリーズで一躍有名になった東野圭吾さんの代表作。文庫でも850ページを超える長編で、手に取るのを一瞬ためらう分厚さです。薄めの文庫の3冊分くらいあります。 19年前に起こった殺人事件の関係者のその後をたどり、背後の真実が何かを探り当てるタイプのストーリーで、犯人当て・方法当て・動機当てをメインとした推理小説とは少し違いま ... 続きを読む更新日:2015/9/2
離婚のトラブルの中でも最も深刻なのが、別居中の夫婦による子どもの身柄の奪い合いです。 妻が子どもを連れて別居したところ、夫が妻の不在中に子どもを連れ帰ってしまうというのがリーディングケースですが、そこに夫婦以外の親族が介入したり、警察沙汰になってしまうことも珍しくありません。 こういった場合、法律上は、家庭裁判所に対する子の監護者の指 ... 続きを読む更新日:2015/9/1
子どもがいる夫婦が離婚する場合、その親権者を必ず決めなくてはならないので、親権者を誰にするかは、離婚のトラブルで最も多く、かつ先鋭化する問題です。 「親権」と表現されますが、子どもに対する親の権利と考えるのはあまり適切ではありません。むしろ、子どもを適切に監護・養育し、健全な育成を促す「親の責務」と考えるべきで、裁判所もそのように考えて ... 続きを読む更新日:2015/8/31
ここ数日体調が優れず、土日の予定もキャンセルせざるを得ませんでした。 ブログの更新もできず。 週末だからよかったものの、平日を療養に費やすことを想像するだけで、別の病気になりそうな気がします。 弁護士の場合、たとえば裁判所の期日などは、数か月前から予定が決まっていて、それに合わせてたくさんの人が準備をしてくることが多くあります。刑事 ... 続きを読む更新日:2015/8/27
民法は、相続人が複数いる場合に遺産を分配すべき割合を定めています(法定相続分)。 具体的には、 ①相続人が子どもと配偶者の場合、子ども全体で2分の1,配偶者が2分の1 ②相続人が配偶者と直系尊属の場合、直系尊属全員で3分の1,配偶者が3分の2 ③相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合、兄弟姉妹全員で4分の1,配偶者が4分の3 です。配偶者にかなり手厚い ... 続きを読む更新日:2015/8/25
ジャズを聴きたいのにたくさんありすぎてどれを選んでよいかわからないとき、①有名なプレイヤーひとりの作品を追いかける方法、②有名なレコードのレーベル(ブルーノートなど)の作品を追いかける方法、③ガイドブックなどを参考に、とりあえず有名な作品を追いかける方法などありますが、個人的なおすすめは、「お気に入りの曲の入っている作品を追いかける方法」です。 &nb ... 続きを読む更新日:2015/8/24
民法には、離婚の際に配偶者に対して財産分与を請求できることが定められています(768条)。これは、夫婦関係の清算に伴い、夫婦の共有財産も清算するという考え方に基づきます。 裁判などでこの財産分与の額が問題になるケースには、大きく分けて、①分与の割合に争いがあるケースと、②財産分与の対象となる財産の範囲に争いがあるケースがあります。 & ... 続きを読む更新日:2015/8/21
遺言書は公正証書の形式で作るべきだ、という話をしましたが、実は、相続の問題がそれですべて解決するわけではありません。 自分の財産を死後にどのように分けるかは原則として自由なのですが、実は民法では、兄弟姉妹をのぞく相続人に、遺産を受け取る「最低保証額」が定められています(「遺留分」と言います)。具体的には、兄弟姉妹をのぞく相続人は、原則と ... 続きを読む更新日:2015/8/20
相続で意外と悩ましいのが、遺言書に関わる問題です。 以前のブログで、ご自身の死後、財産をどのように分けるかは本来その方の自由なので、遺言書を作って死後の財産の帰属についてしっかりと意思表示をするべきだ、と書きました。 問題は、その作り方です。 これまでの経験上、遺言書をご自身で作っている方が相当数いらっしゃいます。個 ... 続きを読む